国や都道府県、市区町村の境界には「目には見えない線」が引かれている。その由来は様々だ。地形が理由のこともあれば、人間の勝手な都合で引かれたものもある。そんな境界を巡るドラマを追いかける謎の団体が「境界協会」。彼らの興味の対象は、「飛び地」にも及んでいる。
画像では埼玉県新座市の中に、飛び地として存在する東京都練馬区の一角がある。「明治期の市町村合併でできたようだが、詳細はよくわからない」(練馬区総務課)と自治体の担当者も首を傾げる“謎の飛び地”だ。ちなみにゴミ収集は練馬区が行ない、上下水道は新座市のものを使う。
「他にも、市町村合併で3つ並んだ自治体の真ん中だけが合併に反対し、飛び地が生まれることがある。例えば青森県の津軽半島は、そうした飛び地が多い」(『境界協会』の小林政能・会長)
※週刊ポスト2017年3月17日号