芸能

『人生の楽園』その後の現実【その2】 馬牧場経営者の例

『人生の楽園』出演の牧場経営者のその後は…?

「自分にとっての人生の楽園」を見つけ、充実した第二の人生を歩む人たちの暮らしぶりを紹介する番組、『人生の楽園』(テレビ朝日系)が人気だ。放送が800回を超えた今も、土曜夕方6時という時間帯に、平均視聴率11%台をキープしている(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 石川県でどぶろく造りをしながら冬季限定で農家レストランも営む夫婦や、少年時代の夢を追いかけて薪ストーブ職人になった夫とそれを支える妻など、どの人もうらやましいかぎりのセカンドライフ。ただし、番組では“その先”は描かれていない。

 女性セブンが調べてみると、実はせっかく始めた「第二の人生」からひっそりと手を引いている人も少なくなかった。店や旅館などを閉めていたり、ブログの更新が止まり、電話がつながらなくなっているところも…。なかには経営している宿泊施設を、「別の人にゆずりたい」と発言している人もいた。

『笑顔育む木曽馬の楽園』として2009年に同番組に出演した『吉良の赤馬牧場』の河井弘康さん(69才)、裕子さん(70才)夫婦も2015年に牧場を閉鎖し、第二の人生に幕を引いていた。“楽園”でいったい何が起きたのか──。

◆「借の字」はやらないと決めていた

 弘康さんの赤馬牧場のスタッフは、基本的には夫婦と弘康さんの兄。あとはたまに娘や息子が手伝うという「一族経営」だった。定年まで公務員としてコツコツ働き続けた真面目な夫が、61才にして牧場を開くと宣言した時、妻はどんな気持ちだったのか?

「何を考えてるのって、大反対しました。私は犬や猫が好きで飼っていますけど、犬猫を飼うのと、車で5分もかかる山奥で馬を飼うのとじゃあ違うでしょ」(裕子さん)

 ここ25年で、熟年離婚率は7割も上がった。健康寿命が延びた今、「第二の人生」はひとりで自由に過ごしたいという人も多い。自由すぎる自分勝手な配偶者に愛想を尽かして別離を選ぶ夫婦も増えている。

 不満気な妻を横目に弘康さんは「実際に始めたら、やってくれるだろうという下心があった」と笑う。その目論みどおり、実際に馬が来ると、妻はかいがいしく世話を始めた。

「40才くらいから、酒を飲んだときに“馬を飼うぞ”って言っていたんです。その時は“何言ってるの”って感じで、相手にされませんでした。けど、女房は捨て犬や捨て猫の里親を探す活動をしているし、動物のふんが嫌だというタイプじゃないから、馬が来ればかわいくなって、手伝ってくれるだろうと(笑い)。本気で“離婚する”とでも言われたらあきらめていたけれど、これは口だけだなという、ぼくの読みが当たっていたね(笑い)」

 ふたりが離婚に至らなかったのは、弘康さんが妻の性格を熟知していたのはもちろん、「お金」の問題がなかったところも大きい。

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン