【豊島区】(定数3)
小池新党2議席獲得か
小池氏の衆院議員時代の選挙区・豊島区(定数3)ではもっと顕著に自民党の支持基盤が崩れている。
「自民党豊島区婦人部の会員はほぼ丸ごと都民ファーストの会を支援する団体に移籍し、自民党都議出身の豊島区長も後援会を事実上解散して合流させた」(地元区議)
自民党の集票マシンが小池新党の集票組織に衣替えしたというのだ。前回都議選で豊島区では自民、公明、共産が議席を獲得したが、今回は小池新党は2議席獲得する勢いがあり、残り1議席を公明党と共産党が争う状況だ。組織を失った自民現職の当選は厳しい。
「自民都議が区長の後援会幹部に支援を要請したが、『今回は推せない』と断わられた。都議は『落選したら引退するしかない』と悲愴な覚悟を固めている」(同前)
豊島区や北区の現象を国政選挙に置き換えると、とんでもない出来事が起きていることがわかる。
参院の3人区では「自・自・民」(千葉)、「自・民・公」(埼玉)など既成政党がお約束のように議席を分け合っている。自民も民主も議席ゼロなど想像できるだろうか。
ところが、東京ではぽっと出の小池新党が「自民党の大幹部を落選させろ」と自民党の基礎票をがぶりと食いちぎり、3人区で2議席を占める勢いで自民と民進は1議席も獲得できないという、今までは考えられなかった投票行動を有権者が選び始めたのだ。
※週刊ポスト2017年3月24・31日号