どんな相手にも全力でぶつかっていく新横綱・稀勢の里が誕生したことによって、「ガチンコ力士」たちによるガチンコ相撲に注目が集まっている。息をのむようなガチンコ相撲になる可能性が高いのは、やはり同期の因縁対決だろう。
琴奨菊(関脇、明徳義塾出身)と松鳳山(前頭3、宇佐産業科学高出身)は同い年で、高校時代の全国大会では琴奨菊に軍配。松鳳山が駒澤大を経て4年遅れで入門し、番付は下だが、対戦すれば張り手が飛び交う激しい一番となる。
豪栄道(大関)と勢(前頭1)は小学校時代、同じ相撲道場に通った。勢は高校時代に挫折。エリート街道で埼玉栄高に進んだ豪栄道とは「今では犬猿の仲」(協会関係者)だという。
2014年の学生横綱を決める一番では御嶽海(小結、東洋大出身)が北勝富士(前頭5、日体大出身)を下した。その後、北勝富士は1年遅れで入幕し、初場所で初対決。御嶽海が相手を土俵下まで飛ばして勝ち、北勝富士は今場所に雪辱を期す。
豊作で知られる「昭和61年世代」。春場所は、明徳義塾出身の徳勝龍(前頭15)と埼玉栄高出身の妙義龍(前頭14)が番付も近く、相撲エリート高出身同士のプライドがぶつかり合う。
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※週刊ポスト2017年3月24・31日号