いま、大相撲で面白いのが幕内に10人いる「モンゴル出身力士」同士の一番だ。初場所では貴ノ岩(前頭2)が白鵬(横綱)に、荒鷲(前頭4)が鶴竜(横綱)と白鵬、玉鷲(関脇)が鶴竜に土をつけ、“モンゴル下克上時代”の到来を印象づけた。
「かつては同郷の深い絆のあったモンゴル勢ですが、白鵬が個人記録を優先して面倒を見なくなり、関係に変化が見られる。毎年5月に東京・練馬区で行なわれる『モンゴル祭り(ハワリンバヤル)』に集結するような姿もあまり見られません。むしろ番付下位の若手モンゴル勢はガチンコの傾向が強い」(協会関係者)
その筆頭が、ガチンコ部屋・貴乃花部屋の貴ノ岩だろう。
「貴ノ岩、逸ノ城(前頭7)と同じ鳥取城北高OBの照ノ富士(大関)ももともと貴乃花グループだったが、照ノ富士は伊勢ケ濱部屋に転籍して同部屋の日馬富士(横綱)に近くなった」(同前)といい、同郷かつ同窓の対戦が見ものだ。
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※週刊ポスト2017年3月24・31日号