話題の株主優待の最新情報をお届けする「優待四季報」。2017年春の新設情報から注目のものをピックアップする。
今期も期末を前に、株主優待の新設が相次いだ。やはり多いのはクオカードだが、フォーカスシステムズのように、保有株数に応じたポイントを付与し、専用サイトからポイントの範囲内で好きな商品を選んで申し込むタイプの優待も目立つようになった。
選べる優待といえば、カタログから商品を選んで申込書を返送するカタログギフトタイプが主流だが、同社の新しい優待では選択できる商品数は約700種類にも達する。定番のグルメや雑貨、社会貢献活動への寄付をはじめ、ワインや電化製品などを予定しているという。
カタログでこれほどの選択肢を用意すると発送などのコストがかさみそうだが、ウェブサイトを利用する場合はその心配はなさそうだ。なにより、ポイントを繰り越せば、より高額な優待品を狙える点も小口の株主にはうれしい。株主優待と並んでブームとなっている「ふるさと納税」でも、ポイント制を採用する自治体が人気を博しており、株主優待でも今後主流になっていくかもしれない。
【主な新設優待】
●フォーカスシステムズ(東証1部・4662)
オンラインソフト開発。株主限定の特設ウェブサイトで約700種類の商品から好みの商品と交換できる1ポイント1円相当の優待を新設。
【優待内容】
200株以上300株未満:1500ポイント
300株以上400株未満:同2000ポイント
以下1万株以上:2万ポイントを上限に保有株に応じてポイントが増加(3月末、年1回)
●アートグリーン(名証セントレックス・3419)
生花の卸売販売。主力商品である胡蝶蘭を贈る優待を新設。
【優待内容】
100株以上:ミディ胡蝶蘭1鉢(10月末、年1回)
●フォーサイド (ジャスダック・2330)
携帯コンテンツ配信。子会社が運営する電子書籍販売サービスで利用できるポイントの優待を新設。
【優待内容】
100株以上500株未満:「モビぶっく」で利用できる500ポイント
500株以上1000株未満:同1000ポイント
1000株以上2000株未満:同2000ポイント
(中略)
5000株以上:1万ポイントを上限に保有株に応じてポイントが増加(12月末、年1回)
■文/森田悦子(ファイナンシャルプランナー・ライター)