各企業の決算期が集中する春は、株主優待の季節。そこで、サラリーマン優待投資家の「RYU」さんの充実の株主優待ライフに完全密着。注目の優待銘柄とあわせて紹介する。
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私が株式投資を始めたのは2006年。優待目的ではなく、なんとなくスクウェア・エニックスHDとスターバックスを買ったのが最初です。それほど儲かることもなくしばらく株から離れ、2012年から本格的に再開。その間もマネー誌を読んだり個人投資家のブログを見て勉強は続けていて、「投資をするなら優待がもらえるとお得だな」と思って、優待投資に目覚めました。
当時は今と比べて株価も割安で利回りが高い銘柄も多かったんです。毎日のようにブログや雑誌などで情報を収集し、いいなと思う優待銘柄を探しては購入、また資金を追加して欲しい銘柄を購入。そんなことを続け、今では優待目当てだけで86銘柄持っています。
私は兼業投資家で仕事も忙しく、どうしても自炊する時間が取れない。それにお酒も好きなので、日々の外食は楽しみの一つです。その外食代を少しでも浮かせることができればと思って、飲食店の優待は多くもらっています。
特に、お洒落なレストラン「XEX」などを展開しているワイズテーブルコーポレーション(2798)はお気に入りですね。ランチ2人で5000円くらいする高級店ですが、もらった優待を使って、たまの贅沢を楽しんでいます。クリエイト・レストランツHD(3387)だと、磯丸水産や鳥良のような有名店のほか、まだ行ったことがない店もたくさんあるので、新しいお店を発掘する楽しみもあります。
飲食店のほかには、実用的な洋服関係の優待ももらっています。イチ推しははるやまHD(7416)。15%割引券と、「ネクタイまたはワイシャツまたはブラウス」が1枚無料でもらえます。紳士服店の銘柄はほかにもありますが、商品がもらえるのは珍しいですね。
紳士用ドレス・カジュアルシャツ大手の山喜(3598)も注目です。通常、株主優待って最低の売買単位を持っているのがお得なことが多いんです。たとえば100株で1000円分の商品券をもらえる企業だからといって、1000株持っていると1万円もらえるわけではないことが多い。
ところが山喜は、100株以上だと1000円相当、200株以上だと2500円相当の買い物券がもらえるので、200株保有するのが最もお得で効率的。配当と優待を合わせた総合利回りでは約12.5%と超高利回り銘柄です。優待投資家友達の中には、自分と奥さんでそれぞれ200株ずつ買っている人もいるみたいです。優待好きの投資家は徹底的にお得を追求する人が多いですね(笑)。
◆家電量販店の優待でポイントも貯めるウラ技
家電量販店の優待も使い勝手がいいと思います。私はビックカメラ(3048)、日本BS放送(9414)、ヤマダ電機(9831)を持っています。最近、優待券を使ってモバイルバッテリーを購入しました。今の家電量販店は電化製品だけでなく、お酒もあるし、いろいろ売っていて便利です。
ちなみに、ビックカメラの買い物優待券は有効期限が約半年と短めでポイントもつかないのですが、日本BS放送のビックカメラグループで使える商品券は期限がなくポイントもつくのでお得です。
さらにビックカメラには長期保有の株主を優遇する制度があって、1年以上継続して保有している人は、優待券を多くもらえます。最近は株主還元に力を入れている企業も増え、優待を新設したり拡充したり、長期保有者を優遇する制度を導入する企業も増えています。
配当+優待利回りが高い銘柄なら暴落リスクが少ないので、長期で安心して持っていることもできる。昨年のブレグジット(英国のEU離脱)国民投票や、米大統領選挙のときの株価下落時には、狙っていた優待株を10銘柄、新規で買うことができたほどです。
基本的に優待は最低売買単位を持っているのが一番効率がよくお得なことが多いので、同じ銘柄を買い増すのではなく、まだ持っていない飲食系銘柄を増やしていきたいです。外食代を全部優待で賄えるようになれたら最高ですね。
【PROFILE】「RYUの投資日記」(http://ryukabublog.blog.fc2.com/)では、詳細な株主優待情報にRYUさんの優待生活、ふるさと納税、iDeCoなどの情報も盛りだくさん。ツイッターは@Tiger_Dragon777