最愛の妻・奈緒さん(享年29)を乳がんで失ってから約2年、元読売テレビの清水健さん(40才)が16年のアナウンサー生活にピリオドを打った。妻が命に代えて守った息子を、次はぼくが命の限り守る番…その胸中には、父としてすべき大きな役割が芽生えていた。退社後、初のインタビュー。
「息子は生まれてから112日間しか、ママの温もりを感じることができませんでした。でも今、一緒にいちごを食べていて“これ、おいしいからママにも食べさせてあげようか”って話しかけると、リビングに飾ってあるママの写真の前にいちごをトコトコ歩いて持って行くんですよ。
写真の中の動かない奈緒を“ママ”だと認識しているのか、それとも、自分にはママがいないってわかっているのか。息子にとって、ママって一体なんなのか、正直、ぼくにはまだわかりません」
読売テレビのアナウンサーだった清水健さんが、1月いっぱいで同局を退社した。平日夕方の情報番組『かんさい情報ネットten.』のメーンキャスターを長年務め、関西地方では宮根誠司(53才)と肩を並べるほどの人気アナウンサーだった。
「まだ2才4か月の息子には面と向かってママがいない理由を話したことはないんです。近所の公園に遊びに行ったとき、お友達にはママがいるけど、自分にはいない。もしかしたらその違いに気づき始めているのかもしれませんけど、ママが今どこにいるのか、はっきりとはわかっていないと思います」
清水さんは、2013年5月にスタイリストを担当していた奈緒さんと結婚。翌年には、彼女のお腹に新しい命が宿った。だがその直後、幸せを絵に描いたようなふたりを絶望の淵に落とす事実が発覚する。奈緒さんに乳がんが見つかったのだ。