森友学園の小学校設置申請取り下げで宙に浮いた形になったのが、格安で払い下げられたあの国有地だ。国が買い戻す場合、森友側は15億円以上かけて新築した校舎を取り壊して土地を原状回復する必要があり、現実的には難しいとされる。そこに政界を1つの情報が駆け巡った。
「籠池泰典・理事長の窮状を見かねたタカ派言論人の仲介で、アパグループに森友の小学校用地を建物ごと買い取ってもらう話が持ち込まれた」(自民党関係者)
アパグループは世界で400以上のホテルを経営する大手企業で資金力もある。
だが、コトはそう単純ではない。アパグループの元谷外志雄・代表といえば、安倍首相の有力な支援者として知られる。安倍首相と主張が対立した森友の救済に、首相の支援者が乗り出すとすればウラにキナ臭い取引があるのではないかと勘ぐられても仕方がない。
本誌はアパグループの元谷外志雄代表を直撃した。
──森友学園支援の話が持ち込まれたか。
「ある人物から、支援で、融資かなんかをしてあげてほしいという話だったね」
──小学校用地を買い取る?
「いや、融資だった。『素敵な学校じゃないですか、融資してあげたらどうですか』という話だったから、『そんなことできませんよ。基本的にもう学校は経営状況的にも成り立たない。私は全く融資もしないし、あなたもそんなところに関与しないほうがいいんじゃないですか』とお断わりした」