芸能

橋田壽賀子「TVはおしまいでいい。同じ顔ばかりがひな壇に…」

芸能人の働き方とは? 橋田壽賀子さん特別インタビュー

 出家引退騒動の清水富美加(22才)が、月給5万円の低待遇だったことを訴えて話題となったが、芸能人は「労働者」か否かという問題が投げかけられている。厚労省が芸能関連の団体に対し、〈俳優や歌手等の実演家との契約が「雇用契約」ではなくても、働き方が労働者と同様であると判断された場合、その方は労働者として取り扱われます〉との文書を送ったのだ。芸能人の働き方について、橋田壽賀子さん(91才)に聞いた。

 * * *
 清水さんの件は、病気は仕方ないと思いますが、私は約束したものはやってから辞めないといけないと思います。辞めるのは自由だと思いますよ。人間を縛りつけることはできないと思うので。

 ただ国が芸能人を労働者と同等といっているのは私は違うんじゃないかと思います。芸能人は自分の才能を発揮するために、費やす時間は制限されてはいけないし、自分でも制限しちゃいけませんよね。

 芸能界の仕事を選んだ以上は普通の労働者とは全然違うと思います。個人の才能がものをいう世界ですから。そんなもの(国の指針)に縛られるのはおかしいと思います。だったら芸能界を選ばなきゃいいんですから。嫌なら俳優さんにならなければいいんだから。もっとこの業界のことを調べて芸能人になりなさいって(笑い)。

 私は1949年に松竹の脚本部に配属されて、それ以降長く芸能界というところでお仕事させていただいていますけど、芸能人が労働条件って言ったことなんてなかったですよ。初めて聞きました。

 私なんか、締め切りあるでしょ。徹夜しますよ。早い人遅い人いらっしゃいますけど、ある程度締め切りあったら、才能なかったら、やっぱり間にあわせるために2晩くらい軽く徹夜しますよ。一年やってごらんなさい。労働条件も何もない(笑い)。

 そんな杓子定規なもので区別されるもんじゃないと思いますね。芸能界での仕事はあらゆる犠牲があることは覚悟して入らなきゃと思います。引き受けた以上はやらなきゃいけない。病気以外はね。それが芸能界のルールですよ。山口百恵さんだって、みなさんが熱望してらしたって、ちゃんとすることしてお辞めになったんだと思いますよ。なんのトラブルもなくお辞めになったんですから。

関連記事

トピックス

『マモ』の愛称で知られる声優・宮野真守。「劇団ひまわり」が6月8日、退団を伝えた(本人SNSより)
《誕生日に発表》俳優・宮野真守が30年以上在籍の「劇団ひまわり」を退団、運営が契約満了伝える
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト
インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン
アーティスト活動を本格的にスタートした萌名さん
「二度とやらないと思っていた」河北彩伽が語った“引退の真相”と復帰後に見つけた“本当に成し遂げたい夢”
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、小泉家について綴ります
《華麗なる小泉家》弟・進次郎氏はコメ劇場でワイドショーの主役、兄・孝太郎はテレビに出ずっぱり やっぱり「数字を持っている」プラチナファミリー
女性セブン
調子が上向く渋野日向子(時事通信フォト)
《渋野日向子が全米女子7位の快挙》悔し涙に見えた“完全復活への兆し” シブコは「メジャーだけ強い」のではなく「メジャーを獲ることに集中している」
週刊ポスト
1966年はビートルズの初来日、ウルトラマンの放送開始などが話題を呼んだ(時事通信フォト)
《2026年に“令和の丙午”来たる》「義母から『これだから“丙午生まれの女”は』と…」迷信に翻弄された“昭和の丙午生まれ”女性のリアルな60年
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト