侍ジャパンの皆様へ。第4回WBCの激闘、お疲れさまでした。世界一奪還はなりませんでしたが、面白い試合ばかりでした。メジャーリーガー投手の不在、大谷翔平(22)の辞退、強化試合の惨敗……様々なメディアが本番前に不安を報じましたが、予選リーグの連勝が始まると、しれっと手のひらを返しました。
でも、本誌・週刊ポストはきちんと謝ります──。
〈大谷なき侍ジャパン「予選ラウンド敗退」の最悪シナリオ〉(2月24日号)
〈予選突破したって“ただの運”──大谷不在は言い訳にならないぞ!〉(3月17日号)
いずれも本誌が掲げた見出しである。
◆「予選ラウンド敗退」と書いて、ごめんなさい!
東京ドームでの1次ラウンド、2次ラウンド敗退の可能性を本誌が報じたのは、本番前の強化試合などで阪神やソフトバンクの二軍相手に完敗し、5戦3敗という成績に終わったからだ。
フタを開ければ東京ドームでは6戦全勝。野球評論家・江本孟紀氏は対戦相手を「キューバ選手はデブばっかりだったし、イスラエルにしてもメンバーは2Aクラス。普通に戦えば勝てる相手でした」と評すものの、それも辛口の江本氏なればこそ。侍ジャパン史上初めて全勝で決勝ラウンド進出を決め、準決勝の米国戦も敗れはしたが緊迫した投手戦だった。
◆大谷抜きでも強かったです、ごめんなさい!
日本中が落胆した“大谷の欠場”だが、「結果的にそれがチームを強くした」という指摘もある。
「大谷が右足首負傷で欠場を発表した時、メディアにはガッカリ報道が氾濫。残りのメンバー全員が“大谷がいないから負けた、といわれたくない”と奮起したところがある。逆に大谷が出ていたら投打にわたって彼ばかり注目されたでしょうから、一枚岩になれたかどうか」(スポーツ紙デスク)
本誌も“ガッカリ報道”に加担してしまったが、侍たちの団結に少しは貢献できたということだろうか。