豊洲移転問題で、石原慎太郎元東京都知事を証人喚問した小池百合子都知事(64才)。作家の北原みのりさんは、まったく新しいドラマを見ている気持ちで、小池さんの人生を見ているという。
「『ババアはいらない』って女をバカにしていた石原慎太郎の、あんなにボロボロになった姿を見せてくれてありがとうという思いです。小池百合子を敵に回したら怖いって、男たちに思わせたのも痛快です。だから女性たちが『百合子ちゃん、がんばって~』って応援したくなるんでしょうね。個人的には好きじゃないけど、目が離せないです」
世間を騒がせる女性として、森友学園問題で揺れる安倍昭恵さん(54才)や稲田朋美防衛大臣(58才)にはなくて、小池氏にあるのが「余裕」だと言うのは近著に『オンナの自由』(河出書房新社)がある、元銀座ホステスでエッセイストの蝶々さん。
「厚化粧と言われたときも『顔にあざがあるから』と、自ら身を切りましたよね。小池さんが都知事になられる前に、一度飛行機で席が前後になったことがあったんです。ご挨拶したのですが、その時も完璧でしたよ。私の不勉強で、『小池さんは、ご結婚されないんですか?』って聞いたら、彼女、『私は出戻りよ!』って笑って返されて。そのせこくない感じが、今テレビを見ていても爽快です」
ただしここ最近、小池氏の行動について批判の声もちらほら上がり始めている。経済評論家の勝間和代氏は、テレビ番組で、問題提起ばかりで解決策を提示しない小池氏に、「いい加減にしてほしいです」と抗議した。精神科医の片田珠美さんも、「小池さんは、自分の株を上げるために石原さんを引っ張り出したところがあるのではないか」と指摘する。
「わかりやすい敵を見つけて攻撃し、共感を集めるのですが、そういった政治家の典型は、トランプ大統領とか、小泉純一郎さん。彼らは演技性人格障害の可能性が高いです。常に大衆の視線を意識して、どうすれば注目を浴び、称賛されるかということを意識している。そういった劇場型政治を小池さんもしているので、周りは相当振り回されます。私は今の状況が非常に怖いなと思っています」
※女性セブン2017年4月13日号