中国共産党・政府の幹部などなどの高級公務員の9割以上が何らかの健康異常の症状を抱えていることが明らかになった。4年前の2012年の調査ではその比率は約7割だったので、2割も健康異常の比率が増えたことになり、ネット上は「公務員は待遇が良すぎで、仕事もヒマで太り過ぎか」と皮肉る書き込みがみられている。
中国の医療サービス企業「愛康国賓」が昨年、北京や上海など大都市の公務員30万人を対象に行った健康診断によると、92%の公務員が血管、新陳代謝機能、消化機能、肥満など16種類の健康指標で「異常」を抱えていた。特に、全体の半数が肥満および高コレステロールとそれぞれ診断されたという。
過去の検診でも、公務員には高コレステロール、高血圧、脂肪肝、糖尿病の疾病率が高かった。
2012年に愛康国賓が行った公務員の検診では「データを分析した結果、公務員の70%以上が健康上の問題を抱えていることが判明した」と清華大学公共健康研究センター主任の景軍教授が明らかにしている。
とりわけ、コレステロール値や、血中尿酸値が高かったほか、脂肪肝になっていたり、甲状腺に異常が見られていたという。年齢別では若年層と高齢者層(60歳以上)は比較的正常だが、中年層に異常な数値が多かった。また、女性より男性の方が疾患のリスクが大きく、それも北京、上海、広州、天津、南京、杭州、福州、深センなどの大都市部の公務員に疾患が目立っている。
さらに、驚くべきことに部長級の幹部の疾患率が全体の80%を占めており、幹部になればなるほど、健診の項目の異常値が多くなる傾向が明らかになっている。