4月からのテレビ東京の番組ラインナップに、“素人を主人公とした番組”が新たに加わった。出川哲朗が電動バイクの充電をお願いしながら旅する人気特番『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』が土曜夜8時にレギュラー昇格。街ゆく人に「母親」についてインタビューし、その母親のもとに一緒に会いに行く『母ちゃんに逢いたい!』も特番を経て日曜夕方にレギュラー化される。また、街の人に声をかけ、自宅までついていく人気番組『家、ついて行ってイイですか?』が2時間枠に拡大されることになった。
これらの番組を含め、4月からテレ東で放送される素人の番組を筆者が集計すると、週13本(※注1)。昼、夕方、夜、深夜とほぼ1日じゅう放送。ちなみに、全国各地の昼食を覗きに行く『昼めし旅~あなたのご飯見せて下さい~』という番組は、月~金の帯番組だ。テレ東にはどうしてここまで素人の番組が多いのか。
まずは「低予算」が第一の要因ということは論を待つまでもない。テレ東の番組の制作費は、ゴールデンタイムの番組でも他局より数百万円安いと言われているため、おのずと「金はかけずに汗をかく」番組が多くなる。つまり人海戦術でインタビューし、光る素材の素人を見つけ出す手法だ。取材するディレクターも大変だが、『家、ついて行ってイイですか?』では、同行を了承してもらえるたびに、ディレクターに「成功報酬」が支給されると聞く。
第二の理由として外せないのが、「それでもダメならテレ東へ」というものだ。