「値上げの春」がやってくる。その範囲は食品からレジャー、公共料金、年金や生命保険にまで及び、家計への影響はかなり大きい。
「円安による原料などの輸入コスト増に原油高が加わり、さまざまな分野での値上げにつながっています」(節約アドバイザー・丸山晴美さん)
とはいえ、工夫次第で乗り切ることは可能だ。
「値上げは無駄な契約の見直しや、節約テクを習慣づけるためのいい機会。家計をスリムにするチャンスです」
と丸山さん。具体的な節約術を見ていこう。すでに値上げが発表されている食品はオリーブオイル、のり、小麦粉、生乳だ。
「小麦を原料とするパンやパスタなど、今後は他の商品にも波及する可能性があります。バターの代わりにマヨネーズを使う、オリーブオイルをサラダ油で代用するなど、食費のトータルコストを下げることを考えることが大事です」
と家事アドバイザーの矢野きくのさん。値上げに対抗するには「いかに安く買うか」が必須。ショッピングアドバイザー・今野保さんはこうアドバイスする。
「4月は引っ越しや進学などで生活が変わる時期なので、スーパーは新生活に向けた特売を仕掛けてきます。例えば“朝食フェア”などでお米、パン、ハム、ソーセージ、卵などが特売になる。まずはそれを狙うこと。“特売日以外には買わない”が基本です。また4月は夏場の食品を売り出し始める時期でもある。カレーは本来、5月のゴールデンウイーク明けから動く商品ですが、早めに仕掛けておかないと売れないので、スーパーは4月からカレーフェアで関連食材を安くします。冷麺や冷や麦なども狙い目です」
特売日のなかでも、とくに外せないのが4月15日。それにはこんな理由がある。
「偶数月の15日は年金支給日。なので、スーパーはそれを狙ってお年寄りが使う頻度が高い商品を特売品にする。お弁当やお総菜はいつもよりちょっと贅沢なものがお買い得になりやすい」(今野さん)
1つ注意すべきは、容量を減らして“実質的な値上げ”になっている商品。値段だけで飛びつかず、購入前に容量のチェックを忘れずに。
※女性セブン2017年4月13日号