「私の経験から、犯罪者は基本的に嘘を言います。約4割は嘘つきです」と、元刑事の森透匡(もり・ゆきまさ)さんは話す。
森さんは刑事時代、捜査二課で知能犯を担当。詐欺、横領、選挙違反、贈収賄事件など、2000人以上の取り調べや事情聴取を行ってきた。その経験により、人が嘘をつく時には、ある共通点があることを見つけた。
「最初に気づいたのは“逆ギレ”という話し方のサインです。特に暴力団関係者は、自分の立場が悪くなると嘘を隠すために必ず怒り出します。
次に“顔を触る”など、無意識に出てしまうしぐさのサインがあることにも気づきました。
汗をかく、顔が赤くなる、瞬きが多くなるなど、自分ではコントロールできない自律神経に、人の深層心理は自然と表れてしまいます。“言葉”よりも“行動”にこそ、真実の鍵は隠されているんです」
森さんいわく、以下の“話し方”と“しぐさ”によるサインが2つ以上出た場合は、嘘の可能性を疑うという。
【嘘を隠す話し方のサイン】
1:「Yes:No」で答えない
2:質問を繰り返す
3:質問内容に理解を示さない
4:話が矛盾している
5:余計な説明が多い
6:ハッキリ否定しない
7:逆ギレする
8:神様を持ち出す
9:急に礼儀正しくする
【嘘のしぐさによるサイン】
1:汗をかく
2:瞬きが多くなる
3:あごや鼻をよく触る
4:目を閉じながら話す
5:唾を飲む
6:咳払いをする
7:肩が揺れる
8:椅子に座り直す
9:身振り手振りがなくなる
10:整理整頓のしぐさをする
われわれの日常にも、夫のしょうもない嘘から詐欺師の嘘まで、いろいろな嘘の罠が潜んでいる。元刑事直伝、プロの技で回避しよう。
※女性セブン2017年4月13日号