自民党では、森友学園問題のための籠池泰典前理事長の国会証人喚問の前、内閣改造で稲田朋美・防衛相や松野博一・文科相、金田勝年・法相ら問題閣僚を更迭し、人心一新で局面打開をはかるという4月改造説が有力視されていたが、「疑惑の連鎖の最中ではトカゲの尻尾切りといわれるだけで逆効果」(国対幹部)と改造説もしぼんだ。
ひょっとすると、いま一番ホッとしているのは稲田防衛相かもしれない。
この間、南スーダンPKOの「戦闘行為」をめぐる失言や前述の日報隠蔽問題、さらには森友学園との関係についても説明を二転三転させて何度も謝罪に追い込まれ、「本当なら2回大臣を更迭されてもおかしくないほどの失点だが、“いま辞めさせると野党が勢いづく”という理由なのかクビがつながっている」(同前)のである。
※週刊ポスト2017年4月14日号