ネットで宿や航空券、ツアーを予約する人が増えているが、同じ航空券や宿でも、運賃や宿泊代は、どのサイトでいつ予約したかで値段が違ってくる。そこで賢く利用したいのが、店舗を持たずインターネット取引のみの“OTA”と呼ばれる旅行サイト。そして複数のOTAや予約サイトを横断的に一括検索できる“メタサーチ”サイトだ。トラベルジャーナリストの橋賀秀紀さんが説明する。
「これらを使い分けることが効率的に割安旅を探す早道。ですが、倒産した『てるみくらぶ』のような財務状況が悪い会社の商品も、メタサーチでは一括検索されます。同様のトラブルに巻き込まれないためにも選択時の目安としたいのが、“カード決済できるかどうか”。カード払いだと、旅行会社に入金されるまでにタイムラグがあるほか、カード会社により手数料が引かれる。それゆえ、ひっ迫している会社は、現金払いの場合が少なくありません。
ですから、カード決済できる会社かどうかを確認したり、カード決済を条件にメタサーチで検索するのも、トラブル回避に有効です。万が一、倒産するなどしても、カード会社に補償してもらえる場合もあります」
もし、急に現金払いを要求されるような時は、危険な会社のサインだと考えよう。
そして国内外の旅行商品がネット上に混在する今、もう1つ気にとめておきたいのが、日本の旅行業法に則った国内旅行代理店の商品なのか、日本の法令に縛られない海外OTAの商品なのか、だ。海外OTAの旅行商品は、キャンセル設定やトラブル時の保証条件が厳しく、トラブル時は自己責任が基本となる。
「万が一の場合を考えて、旅行条件書で補償内容を事前に確認しておくことも重要です。また、海外サイトではサポートが英語対応のみの場合もあるので、事前によく確認を」(トラベルコ広報・川名夕里子さん)
※女性セブン2017年4月20日号