国際情報

慰安婦像撤去拒否ならハノイ韓国大使館前にライダイハン像を

ゲリラと疑われ、韓国兵に身体検査されるベトナム人女性 AP/AFLO

 ソウル日本大使館前の慰安婦像は一向に撤去される様子がない。むしろ朴槿恵大統領の失職で、今後、親北の度合いを強めることが確実な韓国は、慰安婦像の増設を加速させるだろう。日本が取るべき策は何か。評論家の呉善花氏は、ベトナム戦争が材料の一つになるだろうという。

 * * *
 反日を強める韓国では、慰安婦像が撤去されないどころか、ますます増え、今年からは徴用工像も次々に設置されていくだろう。それらに日本が対抗するうえで大切なことは、第三者に向けた情報発信を増やすことだ。慰安婦問題に限らず、冷静な判断ができる材料を世界に提供する必要がある。

 その際、材料の一つとなるのがベトナム戦争だ。

 当時、米軍支援の名目でベトナムに出兵した韓国軍は現地の民間人を虐殺した。その数は推計1万人から3万人との報告がある。また、強姦事件も多発し、韓国兵と現地女性の間で生まれた子供(ライダイハン)が多数いる。

 韓国政府はいまだに韓国軍による民間人虐殺を認めていない。穏健なベトナム人は韓国軍の蛮行について、黙して語らない傾向があったが、ここに来て風向きが変わりつつある。1966年に韓国軍が南ベトナムの農村で民間人430人を虐殺した事件を扱ったドキュメンタリー『最後の子守歌』が昨年末、ベトナム国営放送の放送大賞でドキュメンタリー部門奨励賞を受賞したのはその一例だ。

 他方、一部の韓国人の間で、ベトナム戦争での民間人虐殺や強姦について謝罪して現地に慰霊碑を建てる動きがあるが、これには注意が必要だ。なぜならそれは、「我々韓国はここまで真摯にベトナムに対応したのだから、日本も慰安婦問題で韓国に謝罪して慰霊碑を建てろ」などと反日の攻撃材料として利用する狙いがあると考えられるからだ。

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン