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角居勝彦調教師 桜花賞はスピード能力不可欠

角居調教師が桜花賞の見どころを語る

 いよいよ春の3歳クラシック戦線がスタート。競馬ファンのみならず、厩舎関係者にとっても待ちに待った季節の到来だ。週刊ポスト連載をベースに、馬育成の裏話、調教のもくろみ、GIレースのそれぞれの特徴などがたっぷり詰まっている新刊『競馬感性の法則』(小学館新書)を上梓した調教師・角居勝彦氏が、今年の桜花賞のみどころについて語った。

「3歳クラシックは、競走生活が決して長くないサラブレッドにとって、生涯ただ一度しか出られない晴れ舞台。わずか18頭しかゲートインできないレースです。

 とくに桜花賞は選ばれた牝馬たちを桜が見守ってくれる。雰囲気が華やかで晴れやかです。

 まず舞台がいい。阪神の芝のマイル戦はしっかりと力比べができる。馬場は洋芝が混じっていて重く、フロックで勝つ余地が大きくない。いずれ繁殖牝馬として牧場に箔を付けて返す意味でも、調教師としてはぜひとも取りたいレースです」(角居師。以下同じ)

 今年から大阪杯がGIに昇格したため、春のGIシリーズは高松宮記念からすでにスタートしているが、やはり「春本番」といえば桜花賞・皐月賞の3歳クラシック初戦だ。過去幾多の名馬がここで輝きを放ち、歴史に残る名馬となっていった。

 角居厩舎で名馬といえばウオッカ。牝馬ながら日本ダービーを勝つなど競馬ファンならずともその名を知っているGI7勝の名牝だが、2007年の桜花賞では、単勝1.4倍の1番人気に支持されながら2着に敗れている。

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