3月30日にプロ野球が開幕。今シーズン注目される選手の1人が、日本ハムから大型FAで巨人に移籍した陽岱鋼だ。陽の契約は5年15億円とも報じられているが、彼以外にも台湾出身の野球選手として日本で活躍した選手は数多い。
快速球で「オリエントエクスプレス」と呼ばれた郭泰源は現在、台湾ナショナルチームの監督を務める。中日で100勝100セーブの記録を打ち立てた郭源治、ロッテで活躍した荘勝雄も加えて、台湾ではそれぞれの姓を取って「二郭一荘」と称された。
台湾籍の王貞治は、実際は台湾では生活したことはなく、父は中国大陸出身だが、台湾で英雄として尊敬され、台湾野球界との交流も深い。王貞治に憧れて日本に渡ったのが中日や阪神で強打を見せた大豊泰昭。引退後、中日のスカウトになった大豊に見出されたのが中日で活躍し、現在マイアミ・マーリンズに所属するチェン(陳偉殷)だ。
「アジアの大砲」と呼ばれるほど強烈なインパクトを残した巨人の呂明賜もいた。ほかに野手では阪神に林威助が安定した打撃で10年間所属した。
伝統的に西武や中日では、台湾選手が所属することが多い。現役選手でも西武には投手の郭俊麟がいて、今回のWBCで台湾代表として出場した。同じく西武では許銘傑や張家誌が投手として活躍した。昨年のドラフトの育成一位でオリックスに指名された張奕は、陽岱鋼のいとこにあたる。
※SAPIO2017年5月号