昨年4月の熊本地震で最大震度7を記録した同県益城町。今なお多くの家屋に傷跡が残る中心地から2kmほど離れた山間部に、傷一つないオレンジ色の大豪邸がある。
「1億円近い物件でな。ここいらじゃそんな豪邸はあれだけよ。金持ちの男に貢がせて建てたっちゅう話。真っ赤なベンツば乗り回しよって、有名な女じゃった」(地元住人)
4月8日、東京の男性から7000万円近くを違法に出資させたとして国際指名手配されていた山辺節子容疑者(62才)が、滞在先のタイで逮捕された。
「企業のつなぎ融資名目で、元本保証と高利息を謳って金を集めていたようです。被害者は男性ばかり50人超。被害総額は7億円にものぼるといわれています」(全国紙記者)
色白ぽっちゃりフェイスに肩を大胆に露出したファッション、お気に入りは花柄ワンピや真っ白なカットソー。上目遣いの笑顔が印象的で、「62才の聖子ちゃん」とも呼ばれていた山辺容疑者。タイでは“自称38才”で通していたというから驚きである。
「集めた金は入れ込んでいたタイ在住の男性(35才)に貢いでいたそうです。彼のために現地に家を建て、牛を3頭プレゼントしていた。その前はフィリピンにも恋人がいて、同じように多額の金を貢ぎ、家族の生活費まで払っていたとか」(前出・全国紙記者)
彼女の尋常ならざる男への執着について、咲江レディスクリニック院長の丹羽咲江さんが語る。
「根底には、閉経や老いを受け入れられない女性特有の心の問題があると思います。若さや一面的な女性性を武器にしていたからこそ老化へのコンプレックスや女でいられなくなることへの不安が強まっていく。結果、若い頃に男性に依存していた人ほど、老いてなお男性に執着してしまうのです。お金を出してでも男性を引き留めておきたい、一度なびいてくれたら、ずっとその関係を維持したい…。そんな気持ちが高じるあまり、目当ての彼に貢ぐことがやめられず、違法な資金集めに歯止めがかからなくなっていたのかもしれません」
彼女の金への執着はいかにして生まれたのか──。父はバスの運転手、母は専業主婦というごく普通の家庭で育った山辺容疑者。