ライフ

海老の尻尾「食べる・食べない」論争への一つの示唆

長年の食べる・食べない論争に終止符か?

「鳥の唐揚げにレモンをかけるか、かけないか」「アジフライにかけるのはソースかしょう油か」など、食にまつわる論争は多いが、その代表的なものの一つが「海老の天ぷらやフライのシッポを食べるか・食べないか」論争だ。しかし健康リスクの面からは、食べないほうが良さそうだ。

 海老の天ぷらやフライのシッポは、カルシウムが豊富に含まれていて、そのまま食べる人も少なくない。しかし、この部分は食べ過ぎないほうがいいという指摘がある。管理栄養士の白鳥早奈英氏はこう話す。

「シッポはキチン質という動物性食物繊維でできており、酸に溶けにくいので消化されずにそのまま排出されます。消化機能が低下して便の排出が上手くいかない高齢者は、消化不良を起こす可能性がある。さらに最悪の場合、胃の内壁を傷つけ、胃炎や腸炎を引き起こしかねません」

 多くの揚げ物は、調理の過程で発がん性物質が形成される。米国ボストン在住の内科医・大西睦子氏が言う。

「発がん性化合物であるAGE(終末糖化産物)は、タンパク質と糖が長時間過熱されてできるものです。過熱時間の長さと比例して増加するので、フライのように長時間高温で揚げるものによって形成されます。実際に20分間揚げた鶏の胸肉は、1時間茹でた胸肉に比べて、AGEが9倍以上も含まれています。タンパク質も糖も含む豚肉や鶏肉は揚げ時間に注意が必要です」

※週刊ポスト2017年4月28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

春の園遊会に参加された天皇皇后両陛下(2025年4月、東京・港区。撮影/JMPA)
《春の園遊会ファッション》皇后雅子さま、選択率高めのイエロー系の着物をワントーンで着こなし落ち着いた雰囲気に 
NEWSポストセブン
現在はアメリカで生活する元皇族の小室眞子さん(時事通信フォト)
《ゆったりすぎコートで話題》小室眞子さんに「マタニティコーデ?」との声 アメリカでの出産事情と“かかるお金”、そして“産後ケア”は…
NEWSポストセブン
週刊ポストに初登場した古畑奈和
【インタビュー】朝ドラ女優・古畑奈和が魅せた“大人すぎるグラビア”の舞台裏「きゅうりは生でいっちゃいます」
NEWSポストセブン
逮捕された元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告(過去の公式サイトより)
「同僚に薬物混入」で逮捕・起訴された琉球放送の元女性アナウンサー、公式ブログで綴っていた“ポエム”の内容
週刊ポスト
まさに土俵際(写真/JMPA)
「退職報道」の裏で元・白鵬を悩ませる資金繰り難 タニマチは離れ、日本橋の一等地150坪も塩漬け状態で「固定資産税と金利を払い続けることに」
週刊ポスト
精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン