女性セブンの名物アラカン記者“オバ記者”こと野原広子が、世の中のおかしな出来事にメスを入れる! 今回のテーマはアラカン女性の逮捕騒動です。
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「62才の彼女がなりきったのは“女”を飛び越えて“女の子”」
「たいしたタマだよね」
「千両役者!」
ここのところ、アラカンの女友達が集まるとこの話だ。人差し指を反そらせてスマホをいじる仕草。タイの警官を見上げる視線と甘い声。彼女が日本中の目をくぎ付けにしたのは、『出資法違反』という四角い法律ではなくて、間違いなく、一度見たら忘れられない異様な見た目だ。
◆詐欺被害の悲しさは、痛い腹を探られること
山辺節子容疑者は、「大企業は銀行からすぐお金を借りられないんです。私がその埋め合わせをしているので、私にお金を預ければ必ず儲かります」と言って、7億円以上を集めたそう。ここ数年、大手企業の粉飾決算が騒ぎになっているから、この話を信じた人もいたと思う。
この手の話を聞いて思い出すのは、私自身が以前、ひっかかってしまった苦い経験。ウソっぽい話に乗っかり、何度か辛酸をなめた私の恥をさらすと、詐欺被害の悲しさは、他人から同情されないことなの。
私をだました相手と、そうなるまでのいきさつを思い出すと、夜中に仁王立ちになるほど腹が立つ。けど、それを人に話すと、「なんで?」とアホを見るような目で見られるんだよ。それか、「あんな人に惚れたの?」と痛くもない、または痛い腹を探られるかで、ロクなことがない。
◆昭子でも和子でもタイ人にとっては変わらないけど…
とはいえ、山辺容疑者には共感するところもある。それは、ウソのさじ加減。