国際情報

習近平氏 腹心を首相にして総書記を15年務める意向か

習近平体制はいつまで続くのか

 中国の李克強首相が3月の全国人民代表大会(全人代=日本の国会に相当)閉幕後の記者会見を終えた際に記者らに呼びかけた「機会があれば、また会いましょう」という言葉が、自らの首相辞任を示唆しているのではないかとの観測を生んでいる。

 習近平国家主席は今年秋の第19回党大会で、定年制を廃止し、腹心の王岐山・中国共産党中央規律検査委員会書記を党最高指導部である党政治局常務委員に留任させるとともに、李氏に代わって首相に就任させる意向との情報が出ているからだ。

 そのようななかで、「機会があれば、また会いましょう」という言葉は、「もう皆さんとは会うことはないでしょうが……」という前提があるのではないかという憶測を生んでおり、中国専門家の間で、李氏の首相辞任説が急速に広まりつつある。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」が報じた。

 李氏は全人代冒頭の政府工作報告で6回も「習主席を中心にした党中央」という表現を使い、習氏を江沢民・元主席や、「最高実力者」といわれたトウ小平氏と同様、習氏が「党の核心」的地位に就いていることを認めた。

 これは習氏ら太子党(高級幹部子弟グループ)と対立する共産主義青年団(共青団)閥のトップである李氏が権力闘争に敗れ、習氏の指揮系統に組み込まれたことを意味しているようだ。そして、上海閥の兪正声・中国人民政治協商会議(政協)主席も同様で、上海閥も習氏の軍門に下ったといえよう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

(左から)豊昇龍、大の里、琴櫻(時事通信フォト)
綱取りの大関・大の里 難敵となるのは豊昇龍・琴櫻よりも「外国出身平幕5人衆」か
週刊ポスト
セ・リーグを代表する主砲の明暗が分かれている(左、中央・時事通信フォト)
絶好調の巨人・岡本&阪神・サトテルと二軍落ちのヤクルト村上宗隆 何が明暗を分けたのか
週刊ポスト
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《広末涼子逮捕のウラで…》元夫キャンドル氏が指摘した“プレッシャーで心が豹変” ファンクラブ会員の伸びは鈍化、“バトン”受け継いだ鳥羽氏は沈黙貫く
NEWSポストセブン
過去に共演経験のある俳優・國村隼(左/Getty Images)も今田美桜の魅力を語る(C)NHK連続テレビ小説「あんぱん」NHK総合 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
《生命力に溢れた人》好発進の朝ドラ『あんぱん』ヒロイン今田美桜の魅力を共演者・監督が証言 なぜ誰もが“応援したい”と口を揃えるのか
週刊ポスト
大谷翔平(左)異次元の活躍を支える妻・真美子さん(時事通信フォト)
《第一子出産直前にはゆったり服で》大谷翔平の妻・真美子さんの“最強妻”伝説 料理はプロ級で優しくて誠実な“愛されキャラ”
週刊ポスト
「すき家」のCMキャラクターを長年務める石原さとみ(右/時事通信フォト)
「すき家」ネズミ混入騒動前に石原さとみ出演CMに“異変” 広報担当が明かした“削除の理由”とは 新作CM「ナポリタン牛丼」で“復活”も
NEWSポストセブン
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン
最後まで復活を信じていた
《海外メディアでも物議》八代亜紀さん“プライベート写真”付きCD発売がファンの多いブラジルで報道…レコード会社社長は「もう取材は受けられない」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《“イケメン俳優が集まるバー”目撃談》田中圭と永野芽郁が酒席で見せた“2人の信頼関係”「酔った2人がじゃれ合いながらバーの玄関を開けて」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
「週刊ポスト」本日発売! ゴールデンウィーク大増ページ合併号
NEWSポストセブン