投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の4月17日~4月21日の動きを振り返りつつ、4月24日~4月28日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇。週初は警戒されていた15日の北朝鮮金日成国家主席の生誕105周年の行事は通過したが、翌16日、再び弾道ミサイル発射を強行。直後に爆発し、失敗に終わったもようだが、地政学リスクへの警戒から売り優勢の展開となった。また、欧州市場などがイースターマンデーの祝日で休場になるため、引き続き海外勢のフローは限られており、こう着感の強い相場展開に。
しかし、祝日明けの米国市場は、地政学的リスクが高まっていた反動から、金融やハイテクセクターを中心に買い戻しが入った。また、本格化する決算への期待感なども高まっているほか、ムニューチン米財務長官は20日、トランプ政権が税制改革案を「間もなく」発表する予定だとし、抜本的な税制改革が実現すると言明した。「レーガン政権以来、最も大幅な税制変更になる」としており、トランプ政権への期待感が高まる中、日本株市場も買い戻しとみられる流れから、リバウンド基調が強まっていた。
今週は仏大統領選第1回投票が波乱とならなければ、一先ずアク抜けに向かいやすく、決算を手掛かりとした物色に向かわせそうだ。これまで低迷していた輸出関連へも買い戻しとみられる動きが出ていたが、不透明要因が払拭されてくるようであれば、出遅れ修正への期待も高まる。また、トランプ政権の政策期待の高まりからトランプ物色が再燃する流れも期待されてきそうだ。
その他、投資主体別売買動向では外国人が6週ぶりに買い越しとなっている。明確な底打ちは見極めが必要であろうが、トランプ政権への期待感が高まる中、海外勢の需給に変化が見られてきたことからリバウンドが期待されてきそうだ。とはいえ、週後半から大型連休に入るため、次第に短期的な値幅取り狙いが中心になりやすいと考えられる。また、北朝鮮の動向も引き続き警戒要因ではある。