「今さら料理なんか覚えたくない」「いちいち作るのは面倒くさい」という人には強い味方のインスタント食品だが、どこか味気なく感じてしまうのが正直なところだ。
「味付けが若者向けで、手が伸びなくなってきた」(60代男性)という不満の声も多い。
そんな人のために、包丁やフライパンを一切使わず、自宅にあるものでインスタント食品を旨くする超簡単な方法があるという。まずは袋入りのインスタントラーメンだが、“麺を茹でるだけ”といってもコツがある。そしてちょっとした工夫を加えることで、さらにおいしくなる。
◆スープなしの“汁なし麺”
これまで1万2000食以上の即席麺を食べてきた即席麺評論家の大山即席斎氏は、思い切ってスープを作らない方法がお勧めだという。
「茹でた麺を湯切りしてどんぶりに移し、粉末スープの3分の1ほどの量を麺に直接かけて混ぜ合わせ、“汁なし麺”にして食べてみてください。スープがないと時間が経っても麺が伸びにくいので、お酒のツマミに向いています」(大山氏)
◆どん兵衛をレンチン
カップうどんにも、食感を格段に変える方法がある。インスタントラーメン専門のラーメン店を経営する大和イチロウ氏がいう。
「例えば『日清のどん兵衛』(日清食品)の麺を別容器に移し、そこに沸騰したお湯を入れてラップをしてから規定時間の3分の2の時間をレンジでチンすれば、驚くほどコシが生まれます」
ボソボソした感じのカップうどんが、このひと手間だけで手打ち麺の讃岐うどんのように変わるとは……試してみる価値はありそうだ。
※週刊ポスト2017年5月19日号