美しく均整の取れた女性の裸は何より魅力的だが、ナマで見る機会は多くない。しかし、そんな僥倖に巡り会える場所がある。それが「ヌードデッサン会」だ。女性の裸を凝視して、キャンバスに描くヌードデッサン会だが、素人でも上手く描ける秘訣はあるのか。
インドの国立美大を卒業後、日本でアニメーターとして活躍、現在は3Dデザイナーをしながら東京・中野区の「中野デッサン教室」でヌードデッサンを教える異色のインド人講師、マノジュ・マントリ氏に聞いた。
「見たままを描くことも大事ですが、その女性の裸体のどの部分が最も魅力的で色気があるかをじっくり観察し、自分なりの感性を描き加えることが大事。それこそがヌードデッサンの面白さなんです。デッサンは真剣勝負、女体との闘いですね」
具体的な注意点はどこか。
「女性の丸みを帯びた骨盤周辺です。女性らしさの象徴。特にお尻の丸みは入念に描いてその女性の色気を表現したいですね」
初心者が“描きやすい”モデルはどんなタイプか。
「グラマーな女性の方が絵になりますが、勉強で描く際や初心者の場合はスレンダーな女性の方が頭身(頭の長さと身長の比率)をとりやすく、陰影も描きやすいためオススメです。やはり陰影の描きこみこそが立体感や写実性を高めますし、その練習が大事ですね」