“今、いちばん気になる俳優”といって、真っ先に名前があがるのは、間違いなくこの人ではないか――。大河ドラマ『おんな城主 直虎』では、切れ者でありながら孤独な顔を持つ小野政次役で新たな魅力を開花させている高橋一生(36)。高橋が語る。
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最初に11話分の台本をいただいて、一気に読んでしまったんです。いつもは自分の役に没入して読むので、読書をするような感覚は初めてで。
それくらい面白い“魔法的な台本”でした。4話にわたって、子供時代がしっかり描かれていたことも素晴らしくて。幼馴染の関係性をベースに、政次はおとわ=直虎と向き合っているので、普段は頭がいいのに、おとわのことに関してはもろさのような“人間らしい部分”が出てしまうんです。
大河ドラマは“直虎とそれを取り巻く人々の話”ではなくて、ひとりひとりが川を持ち、その支流が重なって大きな河になっていく、日本で唯一のドラマ。
ひとりの人間をここまで掘り下げて演じられるのも大河ならではだと思います。表と裏を使い分ける複雑な人間に仕上がってしまった政次に対して、ぼくは“よしよし”をしながら「頑張っていこう」と言いたい。それにしても政次を演じて家に帰ると、現代でよかったな…と思います。露骨に人を裏切ったりしなくていい時代なので(笑い)。これからも、政次に寄り添いながらお芝居をしたいです。
最近、「激務ですよね」と言われることが多くて。もしやせたように見えたとしても、役のために意図的に絞っただけなので、「高橋一生、激務なんだ」とは、どうか思わないで(笑い)。
風邪も10年くらいひいていないし、インフルエンザには1回もかかったことがないんです。いつかニュースで“高橋一生がインフルエンザです”って流れたら、「あぁ、やっとかかった…」と笑っていただければ(笑い)。
――宝物は?
家族! 弟たちが順調に育ってくれたことがうれしいんです。自分に結婚願望があるのかは、わからなくて(笑い)。お芝居さえできればいいと思って生きてきた結果、今の状態なので。結婚したいと思う相手がふっと突然出てくるのか、それとも今のままなのか…。運命に任せます。
撮影/marron.
※女性セブン2017年5月25日号