芸能

CMもドンピシャ 『やすらぎの郷』にかけるテレ朝の決意

好調のテレ朝系『やすらぎの郷』

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、話題のドラマ『やすらぎの郷』について。

 * * *
『相棒』『科捜研の女』『警視庁捜査一課9係』『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』。そして『緊急取調室』と、シリーズドラマを多数、持ち、安定した視聴率をキープしているのがテレビ朝日のドラマ。

「名物プロデューサー」と呼ばれるスタッフや、「おもしろいものを作る」「センスがいい」と評判の演出者が社内に増えてもいて、年に2回、行われる記者との懇親会では、“ドラマ班”が集まるテーブルに、もっとも人だかりができているように思う。

 4月初旬に行われた懇親会で、司会の清水俊輔アナがタイトルをコールした瞬間、会場から「お〜〜〜」と歓声があがったのが『やすらぎの郷』の”紹介タイム“のとき。

 オンエアは既に開始されていて、「初回視聴率8.7%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)」は、全出席者が知っていたが、「系列局では10%を超えた日もある」とのプロデューサーからの報告に、会場からは再び「お〜〜〜」という声があがった。

「帯ドラマ劇場(シアター)」という新設枠は、あの『徹子の部屋』と直結され、『ワイド!スクランブル』内に位置している。

 在京民放局の昼帯は、日本テレビ系の『ヒルナンデス!』がF1層(20〜34才の女性)、平均視聴率でトップを走るTBS系『ひるおび』がF2層(35〜49才の女性)、そして、50才以上の女性=F3層の数字をフジテレビ系『バイキング』と『ワイド!スクランブル』が「分け合っている」というのが現状だ。

 とはいえ、50才代も80才代も一括りにすることに疑問を呈するマーケッターは多く、マーケティングコンサルタントの西川りゅうじん氏が数年前から提唱している新・3層〜6層までの分類に「納得がいく」という関係者は多い。

 F(女性)、M(男性)共に、新3層は、50〜64才。その後、4層は、65〜79才、5層は80〜95才、それ以上が6層…という分け方だ。

 日本人女性の「二人に一人が50才以上」となった2015年以降、F3層マーケットに注目が集まるなか、やはり、「新F3層」と、それ以上の年代は「異なる」という実感が私にはある。

 なぜなら、この層は、日本における女性トレンドを先頭で牽引してきた層であり、しかもそうした情報を自分の足で稼ぎ、独自のネットワークやコネクションを駆使し、「消費のリーダー」と言われ続けてきたから。

 もちろん、その層に属する全員が同じライフスタイルというワケではないのだが、新F3層ほど情報を持たず、フットワークもそこまで軽くないのが「F4層」と言えるのではないか。

 つまり、F3の数字を分け合っていると言われた『バイキング』と『ワイド!スクランブル』は、「新F3層に強いのが『バイキング』で、F4層から上の世代に強いのが『ワイド!スクランブル』」というのが正確な分類だろう。

関連記事

トピックス

タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部ポイペト。カンボジア、ミャンマー、タイ国境地帯に特殊詐欺の拠点が複数、あるとみられている(時事通信フォト)
《カンボジアで拘束》特殊詐欺Gの首謀者「関東連合元メンバー」が実質オーナーを務めていた日本食レストランの実態「詐欺Gのスタッフ向けの弁当販売で経営…」の証言
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
まさか自分が特殊詐欺電話に騙されることになるとは(イメージ)
《劇場型の特殊詐欺で深刻な風評被害》実在の団体名を騙り「逮捕を50万円で救済」する手口 団体は「勝手に詐欺に名前を使われて」解散に追い込まれる
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン