キッチンでの漂白や除菌用が中心の塩素系と、衣類の洗濯に使われる酸素系の漂白剤。使い分けのポイントとは? 使用する前に、それぞれ特徴を知っておこう。
塩素系と酸素系、どちらの漂白剤も、物質に酸素を結合させる反応を利用して、色を抜くもの。だが、塩素系の方が漂白力もにおいも強い。
塩素系は漂白や除菌、消臭に効果的でまな板や白いふきん、食器、茶しぶ、黒カビタオルなどに向いている。一方、酸素系は、漂白力やにおいは穏やかなため、色・柄ものふきんやホーロー鍋、排水口などに使うといい。洗剤のエキスパート、『きれい研究所』所長の茂木和哉さんはこう解説する。
「塩素系漂白剤は、キッチン全般で使えますが、メラミン食器だけは材質を傷めて黄ばませてしまうので使えません。他の食器やまな板、ふきんなども長時間の使用は材質を傷めるので、長くても30分~1時間を目安に浸け置くといいでしょう。熱湯で薄めると塩素ガスが発生しやすく危険なので、水やぬるま湯で薄めてください。
また、酸素系漂白剤はマイルドな漂白力で、嫌なにおいがしません。こちらは、約50℃のお湯に溶かして使うのがもっとも効果的です。
食器やふきんを洗う場合は、2~3時間の浸け置きが◎。こすり洗いで傷がつきやすいホーロー鍋を浸けておくと、ふきこぼれ跡が楽に落とせますよ」
メラミン食器や色柄ふきんの除菌・漂白は、必ず酸素系で。また、酸素系漂白剤の代表で、ナチュラル系洗剤としても使われる過炭酸ナトリウムは、お湯と反応すると発泡する性質を利用して、排水口などの掃除にも便利だ。
撮影/矢口和也
※女性セブン2017年5月25日号