スポーツ

稀勢の里の厳重なテーピング 「情報戦の一環」との見方も

横綱のケガは治っているのか

 現在、大相撲5月場所が両国国技館で開催されている。先場所は、横綱・稀勢の里が終盤に左胸と左上腕部を負傷しながら2度目の優勝を飾ったが、春場所で起こした奇跡のような優勝劇の再現はあるのか。ある後援会関係者は、意外にも自信ありげな様子だ。

「出稽古や連合稽古では、痛めた左上腕を固くテープングするなど、これまで見たことのない痛々しい姿でしたが、その合間に支援者との夜の会合にも顔を見せていた。酒も飲み、上機嫌だったという。本人の性格からして、それなりの手応えがなければ場所前にそういうことはしないと思うんですがね」

 先場所も13日目に土俵下に落ちて負傷した稀勢の里の容態については「親方や付け人にも箝口令が敷かれ、ライバルたちも最後までどのくらい酷いのかわからなかった。それによって照ノ富士に迷いが生まれていたのも確か」(同前)というから、場所前に見せた厳重なテーピングが“情報戦の一環”であるという見方もある。

 いつの時代も5月場所は波乱とともにあった。“昭和の大横綱”千代の富士が貴乃花(当時・貴花田)に敗れて引退したのが1991年の5月場所。その貴乃花が武蔵丸との対戦に「鬼の形相」で勝ち、最後の優勝を遂げたのは2001年の5月場所だった。八百長問題で史上初の「技量審査場所」となったのは2011年の5月場所である。いずれも相撲界の「時代の変わり目」の舞台となった。

 今回の5月場所では、かつてないガチンコのぶつかり合いの末に、衝撃的な世代交代が起きるかもしれない。

※週刊ポスト2017年5月26日号

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