ガチンコ横綱・稀勢の里の3場所連続優勝がかかる5月場所。今場所は支度部屋にも異変が起きる。東西の支度部屋は番付が上の力士から奥に陣取るのがしきたりだ。その日の対戦相手の上位の者の番付に合わせて、下位力士が東から西、あるいは西から東へと支度部屋を移動する。
つまり、今場所初めて東の正横綱となった稀勢の里は15日間ずっと、東の支度部屋の一番奥の正面に陣取ることになる。横には東の張り出し横綱の日馬富士、その向かいに東の正大関・照ノ富士が座る配置が基本となる。
「問題は横綱同士の取組が組まれる13日目以降です。西の張り出し横綱となった白鵬は、西の正横綱・鶴竜と対戦する日だけ、東の支度部屋へ移り、稀勢の里の“下座”に座ることになる。プライドの高い白鵬からすれば我慢ならない状況でしょう。
もちろん4横綱の成績次第ではありますが、基本的にこの状況は14日目に起こる。そして稀勢の里と白鵬の対戦はその前日の13日目の可能性が一番高い。白鵬としては、直接対決で稀勢の里を休場に追い込むくらいの気合いが入っておかしくない状況となるわけです」(協会関係者)
※週刊ポスト2017年5月26日号