放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、ミレニアル世代(1980年代後半から2000年代頭に生まれたデジタルネイティブ世代)の若手女優たちに注目。
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5月7日、5年ぶりに主演を務めるブロードウェーミュージカル『CHICAGO』の公開稽古を都内で行ったのは米倉涼子。同公演は7月3日からニューヨークはアンバサダー劇場でスタートする。日本人女性が“主演”としてブロードウェーに2度目の出演を果たすのは「史上初」だそうだ。
5年前は、“すごい挑戦”に見えたものだが、『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)シリーズを始め、「確実に数字が獲れる」数少ない女優という実績を手にしての再渡米。
公開稽古で記者らを前に、息切れしながら「膝が笑っちゃっててスミマセン」と座り込んだのは、大女優ならではのサービス精神だろう。
前日の6日には、その米倉が「女優」としてのポジションを確立したドラマ『黒革の手帖』(同)を事務所の後輩、武井咲が演じることが発表された。7月期、同局の目玉とも言うべき作品で、枠は、件の『ドクターX~』や、今期もっとも好調なドラマ、天海祐希主演の『緊急取調室』と同じ“木曜ドラマ”=木曜21時だ。
11年1月期、『アスコ―マーチ~明日香工業高校物語~』(同)に主演して以来、実に16本目の主演ドラマとなる。同年、武井が出演したSoftbankのCM関係者が「モノが違う」と彼女の特別な美しさとオーラを絶賛していたのを思い出す。
あれから6年。武井は現在、『貴族探偵』(フジテレビ系)で堂々の演技と存在感を見せており、同ドラマには『ドクターX~』で顔を売った田中道子が鑑識役で出演。件の米倉や武井と共に事務所の看板でもある剛力彩芽は『金曜ナイトドラマ「女囚セブン」』(テレビ朝日系)に主演している。
先日、“女囚の先輩”であり、同作で“育ての親”を演じている梶芽衣子が『徹子の部屋』で剛力の体当たりの演技や人柄を絶賛していたものである。
「武井さんや剛力さん同様、オスカープロモーションさんが絶対に売らなければいけない次の女優が高橋ひかるさんです」とは、某ドラマプロデューサーの弁だ。