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山田洋次監督 「入場料1800円で夢をお売りしますよ」

山田洋次監督にとって「夢」は大きな関心事

 1961年に監督デビューして以来、山田洋次(85)は、一貫して「日本の家族」を描き続けてきた。監督作品85作目にあたる『家族はつらいよ2』(松竹系、5月27日公開)もまた、現代家族を描く喜劇だ。前作『家族はつらいよ』では、「熟年離婚」がテーマだったが、今回は「無縁社会」に焦点を当てる。

 物語は、老いと死、家族を軸に動いていくが、これまでの山田作品と違わず、至る所にユーモラスな「くすぐり」がちりばめられている。

 ストーリーの端緒は、出演者のひとりである蒼井優から聞いた「銀杏を棺桶に入れた話」にヒントを得ている。銀杏を核にして結晶ができ始め、次第に物語が膨らんでいったのだという。

『家族はつらいよ』2作では、橋爪功・吉行和子夫妻の長男夫婦として西村雅彦・夏川結衣、長女夫婦を中嶋朋子・林家正蔵、次男夫婦を妻夫木聡・蒼井優が演じている。一見ばらばらな家族だが、トラブルにぶつかるたびに幸せに気づき、絆を深めていくのである。

 山田の中では、シリーズ3作目の構想がすでに膨らんでいるのだろうか。

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