同名漫画を原作とする映画『帝一の國』のテーマは、命がけの生徒会選挙。学園内の政権闘争コメディーという、一風変わった設定だ。主演は今をトキメク菅田将暉(24才)。彼を、猫のようにズル賢くも愛くるしく支えるクラスメート役が志尊淳(22才)。ともに切磋琢磨するよきライバル役に竹内涼真(24才)、他にも、千葉雄大(28才)、松本岳(24才)…と、ここまで名前を聞いて、ピンときたかたもいるだろう。彼らの“出身”は、仮面ライダー、あるいは戦隊レンジャーなのだ。
そんな元ヒーローたちを前に、そうでない出演者たちはいかんともしがたい思いを抱えているようだ。菅田を敵対視する“謀略の男”役の野村周平(23才)もその1人。
元スノーボーダーの野村は、デビュー前、中学生ながらも数々の大会で上位入賞を果たす有名人だった。2009年、『アミューズ』のオーディションでグランプリを受賞し、あっという間に人気スターとなった。
その野村が、先日“帝一軍団”として出演した『VS嵐』(フジテレビ系)に、こんなシーンがあった。
竹内「進路をどうしようかって考えた時に、ぼく、ヒーローが大好きなんですよ。ヒーローになりたくて、とりあえず、仮面ライダーになろうと思って、オーディション受けて仮面ライダーできて」
すかさず菅田が「おれもヒーローやで」と言った。
菅田は『仮面ライダーW』で、竹内は『仮面ライダードライブ』。それに続いて志尊が『烈車戦隊トッキュウジャー』、千葉は『天装戦隊ゴセイジャー』だったと胸を張った。
すると野村が、悔しそうに「そんな偉い? ライダーとかレンジャーやったら」とボヤく。櫻井翔(35才)が「穏やかじゃねぇぞ」とはやし立てるなか、竹内が「やっておくと、やっぱりお母さんたちの…」とライダーになった理由を続けようとするや、菅田がさっと制止した。
「答えんでええねん。戦争になるから」
仮面ライダーシリーズは、1971年に、石ノ森章太郎原作・東映制作による特撮テレビドラマシリーズとしてスタートした。その後、「5人の仮面ライダー」として、1975年の『秘密戦隊ゴレンジャー』が制作され、その後仮面ライダーとともに、スーパー戦隊シリーズとして子供たちに絶大な人気を誇っている。
「でも、ずっと順調だったわけではない」と言うのはあるテレビ局関係者。