国内

集中力高まると中高生に蔓延のスマートドラッグ、怖い副作用

中高生に蔓延しているスマートドラッグの恐怖(写真/アフロ)

 都心のとある進学塾で国語講師を務めるA氏(35才)は先日、教室内で異様な光景を目の当たりにしたという。

「中学3年生向けの授業の休み時間のことです。1人の男子生徒が見慣れない容器から錠剤をのんでいたので、声をかけたんです。風邪ひいてるのか? と。そうしたら、“いや、これ『スマートドラッグ』っていって、頭がよくなる薬なんです。親からのむよう言われていて”と平然と答えるわけです。驚きましたね」

 A氏が目撃した「スマートドラッグ」とは一体なにか。医療問題に詳しいジャーナリストが語る。

「もともとは1990年代後半にアメリカの大学生の間で流行したものなんです。ADHD(注意欠陥・多動性障害)やナルコレプシー(過眠病)などの患者に処方される薬を勉強用に使い出した学生がいましてね。脳の中枢神経に作用して、“集中力を1箇所に集める”という効能に彼らは着目したわけです。その過程で、脳神経系の薬の中で勉強効率の向上に使えそうなものが『スマートドラッグ』と呼ばれて拡散していった。一時はハーバード大学の学生の2割がスマートドラッグを使用しているというアンケート結果が出たほどで、これが今、日本に輸入されて劇的に広がっているんです」

 国内では医師の処方箋が必要な薬でも、今はネット経由で海外から簡単に買える。日本の医薬品医療機器等法(旧薬事法)は、覚せい剤や大麻など違法薬物や、自己判断の服用が重大な健康被害を招く恐れのある一部の指定医薬品以外であれば、「個人の輸入」を認めているからだ。

 このため社会人だけでなく、進学校などの中高生にも浸透し始めているのだという。前出の塾講師が続ける。

「生徒たちに聞き取り調査をしたところ、同じ類いの薬をのんだことがある、もしくは存在は知っている生徒が複数いました。“自分はやっていないけど大学生の兄がのんでいる”という生徒もいた。認めにくいのですが、のんでいた生徒の成績は確かによかった。塾長とも対応を協議していますが、結論は出ていません。とんでもない時代になったものです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

来季前半戦のフル参戦を確実にした川崎春花(Getty Images)
《明暗クッキリの女子ゴルフ》川崎春花ファイナルQT突破で“脱・トリプルボギー不倫”、小林夢果は成績残せず“不倫相手の妻”の主戦場へ
週刊ポスト
迷惑行為を行った、自称新入生のアビゲイル・ルッツ(Instagramより)
《注目を浴びて有料サイトに誘導》米ルイジアナ州立大スタジアムで起きた“半裸女”騒動…観客の「暴走」一部始終がSNSで拡散され物議に
NEWSポストセブン
オグリキャップとはいかなる存在だったのか(時事通信フォト)
《1990年のオグリキャップ「伝説の有馬記念」》警備をしていた小川直也氏は「人が多すぎて巡回できず」「勝った瞬間上司と握手」、実況・大川和彦氏が振り返る「圧巻のオグリコール」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《異なる形の突起物を備えた光沢感あるグローブも…》10代少女らが被害に遭った「エプスタイン事件」公開された新たな写真が示唆する“加害の痕跡”
NEWSポストセブン
「みどりの『わ』交流のつどい」に出席された秋篠宮家の次女、佳子さま(2025年12月15日、撮影/JMPA)
佳子さま、“ヘビロテ”する6万9300円ワンピース 白いジャケットからリボンをのぞかせたフェミニンな装い
NEWSポストセブン
オフシーズンを迎えた大谷翔平(時事通信フォト)
《大谷翔平がチョビ髭で肩を組んで…》撮影されたのはキッズ向け施設もある「ショッピングモール」 因縁の“リゾート別荘”があるハワイ島になぜ滞在
NEWSポストセブン
愛子さまへのオンライン署名が大きな盛り上がりを見せている背景とは(時事通信フォト)
「愛子さまを天皇に!」4万9000人がオンライン署名、急激に支持が高まっている背景 ラオス訪問での振る舞いに人気沸騰、秋篠宮家への“複雑な国民感情”も関係か
週刊ポスト
群馬県前橋市の小川晶前市長(共同通信社)
「再選させるぞ!させるぞ!させるぞ!させるぞ!」前橋市“ラブホ通い詰め”小川前市長が支援者集会に参加して涙の演説、参加者は「市長はバッチバチにやる気満々でしたよ」
NEWSポストセブン
ネットテレビ局「ABEMA」のアナウンサー・瀧山あかね(Instagramより)
〈よく見るとなにか見える…〉〈最高の丸み〉ABEMAアナ・瀧山あかねの”ぴったりニット”に絶賛の声 本人が明かす美ボディ秘訣は「2025年トレンド料理」
NEWSポストセブン
千葉大学看護学部創立50周年の式典に出席された愛子さま(2025年12月14日、撮影/JMPA)
《雅子さまの定番カラーをチョイス》愛子さま、“主役”に寄り添うネイビーとホワイトのバイカラーコーデで式典に出席 ブレードの装飾で立体感も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン