車の窓は開けずとも、秋篠宮家の長女・眞子さまは口元に微笑みをたたえられ、集まった沿道の人々に小さな会釈で応えられた。秘めた5年愛が白日の下になり、祝福の声が上がったことに喜びと幸せが隠せない──そんなご様子だった。
5月22日、眞子さまは秋篠宮ご夫妻とご一緒に、国立科学博物館(東京・上野恩賜公園)で開催中の「大英自然史博物館」の特別展に足を運ばれた。国際基督教大学(ICU)時代の同級生・小室圭さん(25才)との婚約が報じられて以来、初めての公務だった。
「前日21日の夕方には、陸稲や粟などの種をまく毎年恒例の行事のために、秋篠宮ご夫妻と弟の悠仁さまと皇居に足を運ばれました。天皇皇后両陛下とお顔を合わせられるのも、その日が報道後初。私的な行事ながら、お姿をとらえようと皇居・乾門には30人以上の報道陣が詰めかけました」(皇室記者)
メディアは連日うら若きカップルの話題で持ちきり。まだ婚約はされていないが、列島は祝福ムードに湧いている。
今後、一般の結納にあたる「納采の儀」をはじめとした各種儀式を経て、来年中にも結婚される方向で調整が進められているという。そうなれば、皇族としては2014年の高円宮家の次女・千家典子さん以来4年ぶり。内親王としては、2005年の黒田清子さん以来13年ぶりの慶祝の日を迎えることになる。
「ただ、筆頭宮家である秋篠宮家の長女の婚約は大変におめでたいことであると同時に、皇室内部にさざ波を立てる事態にもなってしまっているのです」(宮内庁関係者)
昨年8月の陛下の「お気持ち」表明以降、「生前退位」の議論が進められてきた。5月19日には特例法案が閣議決定され、今国会中にも成立する見通しだ。そして、生前退位とセットでくすぶり続けてきたのが、5年以上続いている「女性宮家創設」の議論だった。
「結婚したら皇籍を離脱して一般女性として暮らすのか、それとも、新たな宮家を作って皇室に残るのか。未婚の女性皇族のお立場は、長らく大変不安定なもので、恋愛や結婚に二の足を踏んでしまうのは無理からぬ話なのです」(前出・宮内庁関係者)
女性皇族の悩みの1つは、結婚すると皇族の人数が減ってしまうということだ。現在の皇室には、陛下を除いて全部で18名の皇族方がいらっしゃる。そのうち、未成年の愛子さまを除くと、未婚の女性皇族は秋篠宮家の眞子さまと佳子さま、三笠宮家の彬子さまと瑶子さま、高円宮家の承子さまと絢子さまの6名だ。最年少の佳子さまも、今年12月に誕生日を迎えられると23才となり、全員が「結婚適齢期」にあるといっていい。一方で、未婚の男性皇族は10才の悠仁さまだけだ。
「女性皇族が次々に結婚されていけば、それこそ悠仁さまが天皇に即位される頃には、公務の担い手がいなくなってしまうことさえ考えられます。皇室の先細りという問題は、両陛下も以前から懸念されてきたといいます」(皇室ジャーナリスト)