「キャーー!!」――スーパー銭湯の宴会場は熱気ムンムン。熱狂的なファンの黄色い歓声が飛び交う。ムード歌謡が持ち歌の『純烈』は、5人中4人が戦隊ヒーロー番組に出演していた経歴がある。
彼らのステージは、全国各地のスーパー銭湯だ。スラリと背が高く、イケメン揃いだが、どこか懐かしい昭和の香り。スーパー銭湯に来れば間近で会えるとあって、年配の女性たちに熱く支持され、口コミで徐々に人気が拡大。
今年3月にはオリコンチャートで1位(3月13日付、オリコンデイリーCDシングルランキング)を獲得。結成10年、その道は長かったとリーダーの酒井一圭さんは振り返る。
「俳優業では妻子を養えないと悩んでいた10年前、前川清さんが夢に出てきて、ムード歌謡のアイドルグループで紅白を目指そうと閃きました」
デビュー当時は月給2万円。バイトをいくつも掛け持ちしながら歌手生活を続けた。30才を過ぎた元戦隊ヒーローの起死回生が始まった。
「ぼくらの持ち味は、古き良き昭和。社会が不安定な今、懐かしさや癒しを求めて会いにきてくれるのかな」(酒井さん)
撮影/玉井幹郎
※女性セブン2017年6月8日号