沖縄が早くも梅雨入りし、ジメジメした雨の季節が到来! この時期、カビとともに猛威をふるうのが“ダニ”。室内に生息するダニは、平均気温23℃、湿度70%以上になる6~7月に急激に増殖するという。見えなくても必ずいるダニの撃退法を徹底解説しよう。
ダニ退治は、殺虫剤で殺して、死がいを掃除機で吸い、通気性をよくして湿気を防ぐのが基本。さらに、ダニのエサとなるカビを取るのも鉄則だと、掃除の達人は語る。室内のダニ退治法を覚えれば、快適な夏が過ごせるはず。
◆殺虫剤で殺し、掃除機で吸うのが基本!
ダニの死がいやフンは掃除機で吸引できるが、生きたダニはすばやく逃げるので、掃除機で吸引するのは難しい。ライオンの研究開発本部で害虫について研究する“虫博士”こと亀崎宏樹さんは、こう語る。
「掃除機をかける頻度を、週に1回から5回にするだけで、ダニアレルゲンの量は約1か月で半分以下にダウンします。さらに、ダニ用の殺虫剤やくん煙剤を使えば、週1回の掃除機がけでもOK。約1か月たってもダニアレルゲンの量は減少したままキープできます」(亀崎さん)
◆掃除機はゆっくり&十字にかける
「一般的な掃除機は、ノズルを“畳・カーペット用”に切替えると、ゴミをかき出しながら吸引します。かける速度が速いと吸引されず、床の表面をなぞるだけになってしまいます。特にカーペットは、一定方向だけかけるのではなく、十字にかけると、奥に隠れたダニをかき出せます」(日本ハウスクリーニング協会理事・高橋敬子さん)
◆ぬいぐるみは重曹でスッキリ!
ぬいぐるみもダニの宝庫。丸ごと水洗いして乾燥させ、上から掃除機をかけるのがベスト。しかし、洗えないものは、ビニール袋にぬいぐるみと重曹適量を入れてよく振り、5分程度置いたら、最後に掃除機で吸い取ればOK。
「重曹はダニのエサとなる汚れを吸着する性質があるので、ダニ予防になります」(高橋さん)
作業はマスクをして屋外で行って。
◆開封済みの粉製品は冷蔵保存を!
コナダニはもちろん、ヒョウヒダニも、ホットケーキミックスやお好み焼き粉など、うま味成分の入った粉製品が大好物。
「うま味成分の入った粉は、ダニにとっても豊富な栄養源。初めは数匹でも、1か月経てば袋の中のダニは数万匹に増えます。開封済みの粉製品は常温保存せず、冷蔵庫で保存し、できるだけ早く使い切りましょう。調理中のこぼれた粉も発生源になるので、こぼしたら掃除機をかけて」(亀崎さん)
◆エアコンはフィルターだけでなく吹き出し口もきれいに!
長期間使っていないエアコンは要注意。スイッチを入れたとたん、ダニのエサになるカビの胞子が室内にまき散らされることに。
「フィルターの掃除はもちろん、吹き出し口の汚れを取りましょう。意外と吹き出し口に多くのカビがついています。手が入らない部分は、除菌シートを巻きつけた割り箸で拭き取って」(高橋さん)。
◆畳は酢水で拭くべし!
畳は、掃除機をかけた後、除菌効果のある酢水で拭くと効果的。
「畳は湿気がこもりやすいので、しっかり絞ったぞうきんを使うのがポイント。酢水につけて絞ったら、乾いたぞうきんを重ねてもう1度絞り切る。晴れた日に行うこともポイントです」(高橋さん)。
※女性セブン2017年6月8日号