“清宮旋風”は東京から遠く離れた沖縄でも変わらない──。高校通算100号まで「残り5本」として沖縄に乗り込んだ早稲田実業・清宮幸太郎(18)を待ち受けていたのは地元ファンからの熱烈な歓迎だった。
早実が沖縄県高野連の招待を受け、5月27、28日の2日間で沖縄尚学、興南など強豪4校と練習試合を行なうにあたり、警備員やスタッフは県大会決勝並みの態勢が組まれたというから、その人気はすでにプロ級だ。
熱狂的なファンともなれば、日本全国どこまででも清宮を追っかける。そんな彼らの目下の目標は「高校通算100号のメモリアルアーチを生で見る」ということだ。だが、早実は練習試合の情報は非公開にしている。そのため、うかうかしていると大事な試合を見逃してしまう。清宮の取材を続けるスポーツ紙記者が語る。
「基本、早実の練習試合は毎週水曜、土日に組まれる。清宮のファンは情報を入手するため、試合会場で保護者やOBに声をかけて日程を聞き出したり、週末は空振り覚悟で朝から早実のグラウンド(王貞治記念グラウンド)を訪れたりしています。早実野球部行きつけの中華料理店で情報を聞き出す猛者もいます」