『男女7人夏物語』や『東京ラブストーリー』といったトレンディドラマが流行し、扇子を片手にワンレン・ボディコンの女性がお立ち台の上で踊り狂う。1986年から約5年間、日本を沸かせた「バブル景気」を象徴する一コマだ。その時代、女性たちの間で圧倒的な支持を受けたのが、鋭い切れ込みで足の付け根あたりまでを大胆に露出した「ハイレグ」水着である。
そもそもハイレグに定義はあるのだろうか。女性用水着販売大手、株式会社Ai(旧・三愛)の取締役・丸田隆司氏はこう語る(以下、「」内は丸田氏)。
「ハイレグは“ハイレッグ”の意で、一般的には腰骨の高さまで切れ込みがあるワンピース型の水着のことを指します。“何度以上ならハイレグ”というような、角度に決まりはありません。
技術的には、切れ込みはどこまででも入れることが可能です。ただ、切れ込みを深くするほど当然シック(股間部分)が細くなってしまい、局部が見えてしまいます。そのためシックには、最低、男性の指3本分の太さがなければならないというルールがあります」
1955年から水着の販売を行なう同社の歴史の中で“ハイレグカット”の文字が登場したのは1982年のことだった。