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金正日総書記の死去直後、活動家らが体制転覆を謀議していた

忍従の限界がきている AP/AFLO

 昨年5月、平壌で36年ぶりとなる朝鮮労働党大会の第7回大会が開かれた。同じ時期、北朝鮮中西部・平安南道のある都市では、秘密警察に当たる国家安全保衛部(現国家保衛省)の地方組織が、思想教育を目的とする「講演会」と呼ばれる、秘密の集会を開いていた。そこでは金正恩氏が乗る専用列車の爆破未遂事件について報告がなされた。ジャーナリスト・城内康伸氏がレポートする。

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 講演ではさらに、金総書記の死去(2011年12月17日)した直後、「組織の地位にあった」(報告)という別の男が、平安南道在住の元服役囚など4人の男をそそのかし、体制転覆を謀議していた、という事件も明らかにされた。「組織の地位にあった」とは、党や政府の関係機関の活動家を意味するのだろう。

「君たち、(総書記死去を伝える)重大放送を聞いたか。我が国には今、後継者がいない。時が来た。われわれが一丸となり、制度を覆そう。まさに絶好の機会だ」

 報告によると、「組織の地位にあった」男は、死去発表の同月19日、このように言って、男4人を焚き付けた。首謀者をはじめとする5人は「秘密決死隊」を結成した。そして、労働党員名簿を手に入れ、爆破対象や暗殺対象者のリスト、決死隊綱領などを作成。体制転覆計画を練った。

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