世界ランク1位になった実力とともに人柄も愛された宮里藍(31)らしい引き際だった。5月29日の引退会見の裏では、各方面への気遣いがあったという。
「今季は国内ツアーの『サロンパスカップ』(5月4~7日)、『ブリヂストンレディスオープン』(5月19~21日)にも出ているし、6月8日からは『サントリーレディスオープンゴルフ』にも出場予定。サロンパス、ブリヂストン、サントリーはいずれも藍ちゃんを長年支えてきたスポンサーですが、彼女が米女子ツアーで思う存分戦えるよう、各社とも全盛期は国内主催試合への出場を求めなかった。そうした陰の支援への感謝の気持ちが読み取れる日程です」(ゴルフ専門誌記者)
会見ではサントリーレディス後は米ツアーに戻り、その後は未定とした。ただ、気遣いを忘れない宮里だけに、「最後の花道」をどうするかが悩ましそうだ。
「9~11月にかけては、高校時代にアマ優勝した『ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン』や『樋口久子三菱電機レディス』『伊藤園レディス』など秋のトーナメントが目白押し。引退興行にギャラリーが集まるのは必至で、どこも出てほしい。特に樋口久子・LPGA前会長の冠試合は断わりづらいが、1試合出ると他も出なければならなくなるから明言を避けているのでしょう」(ゴルフ担当記者)
引退会見ではミヤギテレビのアナウンサーが自社の主催試合に、「ぜひ出場していただきたい」と猛アピールする一幕まであった。