ライフ

心臓病や脳卒中リスク高まる「仮面高血圧」に注意

「仮面高血圧」のリスクについて医師が解説

 高血圧は、健康診断や医療施設で測る外来血圧をもとに診断されている。ところが、医療施設で測ると正常値なのに、職場で働いている時や寝ている間に血圧が高くなっている症例が多いことがわかってきた。こうした隠れ高血圧は「仮面高血圧」と呼ばれ、特に勤務中に高くなるものを職場高血圧という。

 職場高血圧は、肥満で喫煙習慣があり、食事が不規則なストレスが溜まりやすい40代以上のサラリーマンに多く見られる。脳卒中や心臓疾患の発症リスクが、治療している高血圧患者に比べ約3倍になる。東京都健康長寿医療センター循環器内科高血圧外来の桑島巖顧問に話を聞いた。

「東京都庁の廊下に血圧計を設置し、職員に測ってもらい、健康診断の血圧と比較したところ、職場高血圧の人が約23%もいました。発見されにくいので放置されがちですが、日常的な高血圧よりも血管に負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞など重篤な病気のリスクが高くなります」

 家庭では、寝ている間に血圧が上がる仮面高血圧が多い。原因は動脈硬化によって血管が硬くなり、本来寝ている間は血管が開いて血圧が下がるはずなのに、緊張が続くため高血圧となる。

 高血圧には、血管を外から締め付ける「ぎゅうぎゅう型」と血管内の水分が増え、血管が膨張する「パンパン型」がある。65歳以上になると塩分過多によるパンパン型が増えるが、若い世代は圧倒的にぎゅうぎゅう型が多い。特に中高年では、血管を締めつける物質のノルアドレナリンやレニンというホルモンが増えるせいで、余計に血圧が上がりやすくなる。

関連記事

トピックス

アメリカの人気女優ジェナ・オルテガ(23)(時事通信フォト)
「幼い頃の自分が汚された画像が…」「勝手に広告として使われた」 米・人気女優が被害に遭った“ディープフェイク騒動”《「AIやで、きもすぎ」あいみょんも被害に苦言》
NEWSポストセブン
TikTokをはじめとしたSNSで生まれた「横揺れダンス」が流行中(TikTokより/右の写真はサンプルです)
「『外でやるな』と怒ったらマンションでドタバタ…」“横揺れダンス”ブームに小学校教員と保護者が本音《ピチピチパンツで飛び跳ねる》
NEWSポストセブン
復帰会見をおこなった美川憲一
《車イス姿でリハビリに励み…》歌手・美川憲一、直近で個人事務所の役員に招き入れていた「2人の男性」復帰会見で“終活”にも言及して
NEWSポストセブン
遠藤敬・維新国対委員長に公金還流疑惑(時事通信フォト)
公設秘書給与ピンハネ疑惑の維新・遠藤敬首相補佐官に“新たな疑惑” 秘書の実家の飲食店で「政治資金会食」、高額な上納寄附の“ご褒美”か
週刊ポスト
複座型ステルス戦闘機J-20 米国のF-35に対抗するために開発された。第5世代ステルス戦闘機(写真=Xinhua/ABACA/共同通信イメージズ)
【中国人民解放軍「最新兵器」】台湾侵攻や海上封鎖を想定した軍事演習も 就役直後の最新空母、ステルス戦闘機から“犬型ロボット”まで、性能を詳細に分析
週刊ポスト
高市早苗首相(時事通信フォト)
高市早苗首相の「官僚不信」と霞が関の警戒 総務大臣時代の次官更迭での「キツネ憑きのようで怖かった」の逸話から囁かれる懸念
週刊ポスト
喫煙所が撤去されてホッとしていたのだが(写真提供/イメージマート)
《規制強化の動き》加熱式タバコユーザーのマナー問題 注意しても「におわないからいいじゃん」と開き直る人、タクシー車内で喫煙する人も
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
モンゴル訪問時の写真をご覧になる天皇皇后両陛下(写真/宮内庁提供 ) 
【祝・62才】皇后・雅子さま、幸せあふれる誕生日 ご家族と愛犬が揃った記念写真ほか、気品に満ちたお姿で振り返るバースデー 
女性セブン
村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
《型落ちレクサスと中古ブランドを自慢》トクリュウ指示役・村上迦楼羅(かるら)容疑者の悪事のルーツは「改造バイクに万引き、未成年飲酒…十数人の不良グループ」
NEWSポストセブン
現在は三児の母となり、昨年、8年ぶりに芸能活動に本格復帰した加藤あい
《現在は3児の母》加藤あいが振り返る「めまぐるしかった」CM女王時代 海外生活を経験して気付いた日本の魅力「子育てしやすい良い国です」ようやく手に入れた“心の余裕”
週刊ポスト
上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン