「子供の不祥事で親が責任取らなきゃいけないのかって。子供じゃなくて、30(才)だよ? 大の大人だよ?」
俳優・橋爪功(75才)の長男の橋爪遼容疑者(30才)が、6月2日に覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。事件を報じた『新・情報7DAYS ニュースキャスター』(TBS系)でビートたけし(70才)はそう吠えた。
遼容疑者は父親に憧れて2004年に俳優デビュー。しかし、橋爪は決して「親の七光」を許さなかったという。
「『芸能界に入ったら、親子であることは一切関係ない』と話していた。『自分の息子だからよろしく』と、周りのテレビ局関係者らに言っていたことはまったくありませんでした」(芸能関係者)
遼容疑者も自分でキャリアを積み、話題のドラマ『やすらぎの郷』(テレビ朝日系)に介護士役として出演していた矢先の逮捕劇だった。
昨年の8月、高畑淳子(62才)は長男・裕太(23才)が強姦致傷容疑で逮捕されると、涙の会見を開いて芸能活動を自粛したが、その立ち位置とは違う。橋爪は7日夕方に直筆FAXで謝罪した。またそこでは、「私とすれば出来れば今後も俳優活動を続けてければと思っています」とコメント。自らの活動自粛はない見通しだ。
2世タレントが罪を犯すと、親が自粛するのが当たり前のようになっているが、評論家の呉智英さんはこう話す。
「日本は欧米に比べ、昔から家族主義的な文化風土が強い。武士の時代から続く“誰かが罪を犯したら一族郎党で責任をとる”という感覚です。
だから、成人していても子供の不祥事によって親の評判は落ちがちで、特にイメージ商売の芸能人にとっては、共演者やテレビ局、スポンサーにも迷惑がかかるので、自ら自粛を言い出さざるを得ない状況になります。
ただし、法律的には成人した子の責任を親に問われることはなく、明確に別人格。メディアがこぞって親の責任を言い立てるのはいかがなものでしょうか」
事務所を解雇された遼容疑者の処分は当然だが、親が自粛する必要はどこにもない。
※女性セブン2017年6月22日号