毎日食べてる野菜や果物だが、切り方によって栄養の残り方が変わるのだという。そこで、「にら」「ほうれん草」「白菜」「りんご」「いちご」の3種類について、“正しい切り方“を紹介する。
◆にらの葉先はざく切り、根元はみじん切りにする
同じ野菜でも根元、茎、葉先などの部位によって栄養素の含有量が異なるため、それぞれに適した切り方がある。にらの場合、葉先にはビタミンA・C・Eが豊富で、根元は血液さらさら成分「アリシン」がたっぷり。葉先は大きくざく切りにしてビタミンの流出を防ぎ、根元は「アリシン」活性のためみじん切りにして。
◆ほうれん草は、ゆでてから切るが鉄則
ほうれん草はビタミンCやβ-カロテン、鉄やマグネシウム、亜鉛などのミネラルも豊富な野菜。独特のえぐみはシュウ酸で、尿路結石の原因になるため、下ゆでが必要。だが加熱に弱いビタミンCなどの流出を防ぐため、30秒ほど塩ゆでし、冷水であら熱をとってから切ること。また、根元の赤い部分にも栄養が豊富。捨てずに食べて。
◆白菜は、外葉からではなく中心部から切って食べる
白菜を丸ごと買うと、外葉からはがして食べることが多い。だが、白菜は収穫後、外葉の栄養分を中心に送り続ける性質があるため、時間が経つと外葉の栄養が抜けていることもある。中心部から食べると栄養分を逃さず、外葉からに比べて14倍も栄養が摂れる。切る場合は、外葉はざく切り、中心部は繊維に沿って細切りに。キャベツやレタスも同様に。
正しい切り方が存在しているのは、野菜だけでなく果物も同様だ。
◆りんごは、「うさぎ」よりも「輪切り」
りんごを皮ごと食べると、カリウムを約2倍、ビタミンEは約4倍、皮をむくよりも多く摂れる。とはいえ、硬い皮は食べにくい。おすすめは縦ではなく横に輪切りにすることだ。薄めに切れば皮が気にならずに、種の際まで食べられる。ただし、種には毒性があるので注意して。
◆いちごのヘタは、包丁で切らずに指でつまむ
いちごに含まれるビタミンなどの栄養素は、ヘタのすぐ下が最も多い。包丁を使うとその部分を切り落としてしまうため、栄養が半分に。また、ヘタを取ってから洗うと、ビタミンCが半分以上流出し、水っぽくなってしまう。洗ってから手でヘタを取ろう。
※女性セブン2017年6月22日号