4月8日、東京・明治座で開催された「五木ひろしコンサート2017」──。最初の演目は、NHKで放送されている『五木先生の歌う! SHOW学校』の舞台版だった。3000曲以上のレパートリーを持つ五木ひろし(69)が演歌歌手らを生徒に迎え、ギャグをちりばめつつ歌を教えるというバラエティショーだ。
コンサートが始まると、五木はなんとスーパーマンの衣装で登場。大スターの意外な姿に大歓声が沸き起こり、観客を歌と笑いの世界に引き込んでいった。
「お客様を感動させるということは、ステージに立つ側にとって大変なことです。でも、実はやっている本人も楽しんでいるんですよ。楽しいからこそ、今も続けていられるんです」
今年で歌手人生53年を迎える五木は、こう熱く語った。
30分間の休憩をはさんで再び幕が上がると、スーパーマンから一転、濃紫の着物に金色の帯を締め、艶めかしい空気を纏い名曲を熱唱した。歌に込めた思いが客席の隅々まで伝わり、聴く者の心を強く揺さぶっていく。まさに、観る者を惹きつけて離さない“五木ワールド”である。