写真右手(西側)、外苑西通りに面して計画されていた高さ8mの「立体都市公園」が、景観に配慮して一部地上に整備されることになった。工事の進行とともに、近隣住民の声を取り入れながら「杜のスタジアム」が着々と形を見せてきた。
また、競技場中央に見える白い建物は、1か月前にはなかった、作業員が休むための詰所。建設面積が広いために建てられた。建築アナリスト・森山高至氏が解説する。
「この1か月で競技場の中の地面が露出する面積が格段に減りました。基礎工事からいよいよ骨組みの建設に入ったということです。スタンドの場所にある柱状のコンクリートが増え、左手(東側)に1段目の階層が見えます。これから徐々に構造物らしくなり、ローマのコロッセオのような遺跡を彷彿させるはずです。建造物は建設中の未完の状態が一番美しいとも言われているので、この夏は楽しみですね」
神宮の杜に浮かぶ日本の古代遺跡。緑の中にどんな姿を見せてくれるのか。
■撮影/小倉雄一郎
※週刊ポスト2017年6月23日号