球団史上ワースト記録となる13連敗を重ねるなどし、今季はかつてない危機的な状況が続いている読売巨人軍。窮地に陥りながら、高橋由伸監督(42)の口からはチームを鼓舞する「言葉」も出ない。
「由伸監督は『動かない、笑わない、策がない』の“3ない監督”と揶揄されています。仏頂面でベンチに立っているだけの印象も強く、“地蔵監督”と呼ぶ関係者までいる」(スポーツ紙記者)
13連敗目を喫した6月8日の西武戦後には、坂本勇人(28)の打順入れ替えについて、「少しでも流れが変わればという考えで(3番から2番に)入れましたけど……」と語尾を濁すコメント。3回途中7失点の先発・池田駿(24)にも、「何らかの結果というのを出してほしいですね」と、まるで他人事だった。経営学が専門で企業におけるリーダーシップを研究する岡山商科大の長田貴仁教授はこう指摘する。
「経営危機に陥った東芝の記者会見と重なって見える。東芝の経営陣には、“会社の舵取りを誤って従業員に申し訳ない”といった言葉がほぼない。当事者意識が希薄で、本気で反省しているのかも疑問。社内の人間がついてこないのは当然です。由伸監督も自身の責任に言及しない。果たして選手がついてくるのでしょうか」
一流のリーダーほど社員が耳にする「言葉」を大切にする。そのためにはメディアを利用することもある。